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​不登校について

不登校についての対応は、見守ってあげてくださいと言われることが一般的でした。しかし、不登校の要因や背景は様々で、一様に同じ対応ではうまくいかないということも明らかになってきました。

多くの場合、不登校が始まった頃に、本人が嫌がっているのに無理に行かせてしまうということがあります。待つだけではダメなら無理やり行かせるしかないという理屈です。しかし、何か問題があるから今まで登校できていたのに、それができなくなってしまったのです。登校できていたときと、状況は何か変わっているのです。そのまま無理に行かせようとすれば、はじめは渋々登校するかもしれませんが、そのうち必ず応じなくなります。無理強いされたことで傷つき、心を閉ざしてしまいます。ですから、まず、今どのような状態にあり、どのような支援が必要なのかを早急に見極めていく必要があります。

小学校、中学校の不登校であれば、市町村の教育委員会による教育相談が大きな窓口になります。学校に行くということを目的にするのであれば、学校の先生と協力していくことは不可欠ですので、細かいこともきちんと話し合い、情報を共有しましょう。

高校生の場合は、単位の問題があるので、ゆっくりじっくり対応というのは少し難しくなります。単位が足りなければ留年ということになるので、保護者の方も冷静に対応できなくなることがあります。高校教育は義務教育ではないので、対応できる機関が少ないこと、また学校側が積極的に動いてくれないこともまれにあります。学校にうまく適応できなかった場合には、今後の進路を考えていくことになります。お子さんと一緒にもう一度将来について考えていきましょう。

慰め
ひきこもりについて

引きこもりは病気の名前ではなく、状態のことです。不登校と同様に、その要因は様々で、背景に発達障害や精神疾患が隠れていることもあります。

現在、引きこもりの窓口は地域の保健所となっています。また、地域によっては、引きこもり支援センターや生活支援相談窓口があり、相談員が問題を整理してくれたり、色々なプログラムを通して集団生活に慣れたり働くための準備をするような、社会参加を支援してくれるところがあります。

また、一部のNPOでは、家庭まで訪問してくれ、本人との面談を行ってくれたり、居場所づくりなども積極的に行っています。しかし、料金体系が不明瞭であったり、高額な料金を請求するような不正な団体もあるようなので、注意は必要です。必ずどのような団体なのかきちんと聞いてから支援をお願いするようにしましょう。

不登校、ひきこもりのいずれもご本人に対する支援は少しずつ充実していきています。そして、本人がそこにつながるまでの間、ご家族にもできることがあります。

お子さんがそのような状態にあるとき、多くの家族がストレスを感じます。ストレスから、家族が気持ちのゆとりをなくしてしまうと、冷静な対応ができなくなってしまいます。

また、ご本人に相談機関の利用を勧めるには、良好な家族関係が大前提です。また、勧めるタイミングがとても重要です。

お子さんを相談につなげるまで、親御さんはご自身の負担を軽減し、お子さんとの適切なコミュニケーション方法を習得しながら、良好な家族関係を構築することを優先的な目標にしていきましょう。お子さんのためにまず自分がなにかしたいという親御さんは、ぜひご相談ください。

羽ばたく鳥
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